大阪大学サイバーメディアセンター先端ネットワーク環境研究部門
(大阪大学大学院情報科学研究科ユビキタスネットワーク講座)
2012年度研究成果報告

本Webページは大阪大学サイバーメディアセンター先端ネットワーク環境研究部門(大阪大学大学院情報科学研究科ユビキタスネットワーク講座、中野研究室)の2012年度の研究成果をまとめた報告書です。ご清覧いただき、忌憚のない意見を下されば幸いです。

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目次

  1. メンバー
    1. スタッフ
    2. 共同研究者
    3. 学生
  2. 研究業績
    1. 無線メッシュネットワークに関する研究
      1. トラヒック負荷に応じたタイムスロット割当改善に関する研究
      2. 電波干渉推定方式がネットワーク性能に与える影響に関する研究
      3. 電波干渉による伝送量変動を考慮したタイムスロット割当に関する研究
      4. 適応変調符号化を考慮したタイムスロット確保に関する研究
      5. ユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当ての研究
    2. 歩行者数計測に関する研究
      1. 動画像中の仮想ゲート通過人数推定に関する研究
      2. 動画像中の歩行者数推定に関する研究
      3. 動画像中の歩行者数推定に有効な特徴量の分析に関する研究
      4. 複眼センサを用いた歩行者推定に関する研究
    3. オーバレイネットワークアーキテクチャに関する研究
      1. オーバレイルーティングによって増加する ISP 間トランジットコストの削減に関する研究
      2. オーバレイネットワークにおけるネットワーク性能計測手法に関する研究
      3. マルチテナント型データセンタにおける仮想ネットワーク配置に関する研究
      4. ISP 間の経路制御とオーバレイルーティングの間の相互作用に関する研究
    4. 次世代高速トランスポートプロトコルに関する研究
      1. TCPの動作を考慮した無線LANの消費電力低減に関する研究
      2. 無線マルチホップネットワークにおける省電力手法がネットワーク性能に与える影響に関する研究
      3. 省電力ルータが存在する環境における利用可能性帯域計測手法の改善に関する研究
      4. ネットワークパスの複数区間の利用可能帯域の同時計測に関する研究
      5. 電力消費を考慮した広域分散コンピューティング環境に関する研究
      6. 生物ネットワーク特性に基づく情報ネットワークシステムアーキテクチャに関する研究
      7. リアルタイムWeb 技術に基づくHEMS のASPサービス化に関する研究
  3. 発表論文一覧
    1. 学術論文誌
    2. 解説論文・記事
    3. 国際会議会議録
    4. 口頭発表
    5. 博士論文・修士論文・特別研究報告
      1. 博士論文
      2. 修士論文
      3. 特別研究報告

1. メンバー

1.1. スタッフ

中野 博隆
中野 博隆
教授
(2013.3退職)
長谷川 剛
長谷川 剛
准教授
谷口 義明
谷口 義明
助教
大西 麻理
大西 麻理
秘書

1.2. 共同研究者

村田 正幸
村田 正幸
大阪大学
情報科学研究科
教授

1.3. 学生

Xun Shao
Xun Shao
博士後期課程3年
橋本 匡史
橋本 匡史
博士後期課程3年
松田 一仁
松田 一仁
博士後期課程3年
小林 大翼
小林 大翼
博士後期課程1年
北山 智也
北山 智也
博士前期課程2年
通阪 航
通阪 航
博士前期課程2年
三根 量輔
三根 量輔
博士前期課程2年
飯島 優介
飯島 優介
博士前期課程1年
高木 祥一
高木 祥一
博士前期課程1年
坪内 佑樹
坪内 佑樹
博士前期課程1年
肥後 恒平
肥後 恒平
博士前期課程1年
藤井 崇渡
藤井 崇渡
博士前期課程1年
水嶋 未来
水嶋 未来
博士前期課程1年
岡崎 拓郎
岡崎 拓郎
学部4年
小山 甲射
小山 甲射
学部4年
田上 拓弥
田上 拓弥
学部4年
橋本 和幸
橋本 和幸
学部4年

2. 研究業績

2.1. 無線メッシュネットワークに関する研究

山間部や離島など、有線ネットワークの敷設が困難な地域において無線接続環境を提供することのできる無線メッシュネットワークは、経済性、拡張性に優れることから、大きな注目を集めている。無線メッシュネットワークは、有線ネットワークへの接続機能を持つゲートウェイノードと複数のメッシュノードが無線でマルチホップ接続されることにより構成される。利用者端末は近隣のメッシュノードを介してネットワークに接続する。特に無線メッシュネットワークのうち、ゲートウェイを根とするツリー状のトポロジを構築するものをリレーネットワークという。本研究では、無線メッシュネットワーク、特にIEEE 802.16jマルチホップリレーネットワークを対象として、その性能を改善するための手法および性能評価に取り組んでいる。

2.1.1. トラヒック負荷に応じたタイムスロット割当改善に関する研究

トラヒック負荷に応じたタイムスロット割当改善に関する研究

IEEE 802.16j リレーネットワークは、マルチホップ無線通信による高速で広域の無線ブロードバンドサービスを提供する。リレーネットワークは、通信方式としてTDMA 方式を採用しており、ネットワーク内のリンクには通信機会であるタイムスロットが割り当てられる。ここで、リンクの伝送品質は、割り当てられたタイムスロットと同じタイムスロットを用いて通信を行うリレーノードの電波強度に大きく影響を受ける。さらに、適応変調符号化方式を用いた場合、リンクの伝送品質に応じて、割り当てられたタイムスロットにおけるデータ伝送量が決定される。そのため、リンクの伝送品質を考慮してタイムスロット割り当てを行うことが重要である。また、タイムスロット割り当てにおいて、トラヒック負荷に対してデータ伝送量の過不足があるリンクが発生するため、トラヒック負荷とリンク伝送品質を考慮してタイムスロットを割り当てる必要がある。しかしながら、既存の研究においては、トラヒック要求量とリンク伝送品質を共に考慮したものは存在しない。

そこで本研究では、IEEE 802.16j リレーネットワークにおけるトラヒック負荷に応じたタイムスロット割当の改善手法を提案する。提案手法では、リンクに割り当てられたタイムスロット数を調整し、リンクのトラヒック負荷に応じてデータ伝送量を確保することにより、リレーネットワークの性能改善を行う。性能評価の結果、提案手法を用いることでデータ転送スループットが最大約500\%改善することを示す。また、提案手法は、タイムスロット割当の最適解の約94\%の性能を得ることを示す。

[関連資料]

  1. IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるトラヒック負荷に応じたタイムスロット割当手法 IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるトラヒック負荷に応じたタイムスロット割当手法 (1144 KB)

[関連発表論文]

  1. 北山智也, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるボトルネック解消のためのタイムスロット追加手法の提案と評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-88), vol.112, no.231, pp.47-52, Oct. 2012. (ポスター講演) [paper]
  2. Tomoya Kitayama, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Time slot-adding algorithm for improving bottleneck link throughput in IEEE 802.16j relay networks,” in Proceedings of the 27th International Conference on Information Networking (ICOIN 2013), pp.606-611, Jan. 2013. [paper]
  3. Tomoya Kitayama, “Time slot assignment algorithm in IEEE 802.16j relay networks considering traffic demand and link transmission quality,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.
  4. 北山智也, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるトラヒック負荷に応じたタイムスロット割当の改善手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-167), vol.112, no.464, pp.13-18, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]

2.1.2. 電波干渉推定方式がネットワーク性能に与える影響に関する研究

電波干渉推定方式がネットワーク性能に与える影響に関する研究

IEEE 802.16jマルチホップリレーネッワークにおけるタイムスロット割り当てでは、電波資源の空間的再利用のために、リンク間の干渉関係を推定する必要がある。多くの研究では、リンク間の干渉関係を推定する際に、トポロジ情報に基づいた干渉推定方式が用いられる。しかし、それらの方式は干渉を二値的に判断しており、干渉による通信品質の変化を考慮していない。さらに、安定かつ効果的な通信を行うために、IEEE 802.16jマルチホップリレーネットワークでは適応変調符号化が用いられている。そのため、用いる干渉推定方式と電波伝搬モデルによって、ネットワーク性能が変化すると考えられる。しかし、IEEE 802.16jリレーネットワークのタイムスロット割り当てアルゴリズムの研究では、これらを詳細に評価したものはこれまで行われてない。

本研究では、電波伝搬モデルと適応変調符号化を考慮したうえで、様々な干渉推定方式に基づくタイムスロット割り当て手法の性能評価を行う。電波伝搬モデルは直視環境と非直視環境を想定し、それぞれ減衰特性を変化させる。本研究で評価するタイムスロット割り当てアルゴリズムは、信号対干渉比を考慮するものと考慮しないものの三種類ずつとする。さらに、本研究では、適応変調符号化による伝送量の変化を考慮したタイムスロット割り当てを行う。評価の結果、干渉推定方式の干渉範囲を決定するパラメータがネットワーク性能に影響を与えることが分かった。また、トポロジ情報を用いた簡単な干渉推定方式であっても、電波伝搬モデルと減衰特性に応じて干渉推定方式のパラメータを調整することで、信号対干渉比を考慮した複雑な干渉推定方式と同程度のネットワーク性能が得られることを示す。

[関連資料]

  1. タイムスロット割り当てのための電波干渉推定法がIEEE 802.16jリレーネットワークに与える影響に関する研究 タイムスロット割り当てのための電波干渉推定法がIEEE 802.16jリレーネットワークに与える影響に関する研究 (177 KB)

[関連発表論文]

  1. 三根量輔, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおける様々な電波干渉モデルに基づくタイムスロット割当手法の性能評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (CQ2012-48), vol.112, no.218, pp.37-42, Sep. 2012. [paper]
  2. Ryosuke Mine, “Effect of radio interference estimation methods for time slot assignment on performance of IEEE 802.11j relay networks,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.
  3. 三根量輔, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “干渉推定方式がIEEE 802.16jリレーネットワークの性能に与える影響,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-224), vol.112, no.464, pp.343-348, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  4. Ryosuke Mine, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi, Hirotaka Nakano, “Effect of radio interference models on the performance of time slot assignment algorithms in IEEE 802.16j relay networks,” in Proceedings of the 8th IEEE International Workshop on the Performance Analysis and Enhancement of Wireless Networks (IEEE PAEWN 2013) (IEEE AINA 2013 Workshop), pp.107-113, Mar. 2013. [paper]

2.1.3. 電波干渉による伝送量変動を考慮したタイムスロット割当に関する研究

電波干渉による伝送量変動を考慮したタイムスロット割当に関する研究

IEEE 802.16j リレーネットワークでは、時分割方式による無線通信が行われる。この時、適応変調符号化を適用することによって、リンクが割り当てられたタイムスロットにおいて、無線の伝送品質に応じた伝送量を得ることができる。タイムスロットを少数のリンクが用いると、通信時の干渉が小さいため大きな伝送量が得られる。しかし、それは同時に無線ネットワーク資源の空間的再利用性が低いことを意味し、ネットワーク内の全てのリンクが通信を行うために必要なフレームサイズが増大する。そのため、各リンクが必要なだけの通信を可能とし、かつ、フレームサイズが小さくなるようにタイムスロットの割当を行う必要がある。そこで本報告では、IEEE 802.16j リレーネットワークにおいて適応変調符号化の影響を考慮した新たなタイムスロット割当手法を提案する。具体的には、ネットワーク内の各リンクが用いるタイムスロットを順次決定する手法、及び、各タイムスロットを用いるリンク集合を順次決定する手法、の2 つを提案する。提案手法の性能評価はシミュレーションによって行い、特に後者の手法がフレームサイズ削減に有効であることを示す。

[関連資料]

  1. IEEE 802.16jリレーネットワークにおける電波干渉による伝送量変動を考慮したタイムスロット割当手法 IEEE 802.16jリレーネットワークにおける電波干渉による伝送量変動を考慮したタイムスロット割当手法 (165 KB)

[関連発表論文]

  1. 高木祥一, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるリンク集合選択指標に基づくタイムスロット割当手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-89), vol.112, no.231, pp.53-58, Oct. 2012. (ポスター講演) [paper]

2.1.4. 適応変調符号化を考慮したタイムスロット確保に関する研究

適応変調符号化を考慮したタイムスロット確保に関する研究

IEEE 802.16j マルチホップリレーネットワークは、ゲートウェイノードおよびリレーノードが無線接続によってツリー状のネットワークを構築することで、広範囲でのネットワーク接続サービスを可能とする。ユーザ端末は通信エリア内に存在するリレーノードに接続され、マルチホップ通信を行いゲートウェイノードと通信を行うことで、外部ネットワークに到達することができる。IEEE 802.16j 規格においては、電波干渉を避けるために、ノード間のリンクに対して通信機会であるタイムスロットを割り当てる時分割多重アクセス(TimeDivision Multiplexing Access: TDMA) 方式が用いられている。リンクは割り当てられたタイムスロットでのみ通信を行うことができるため、同時に通信すると電波干渉が発生する複数のリンクに異なるタイムスロットを割り当てることで、電波干渉を避けることができる。

一方、無線リンクの符号化に、通信品質に応じて伝送速度を変化させる適応変調符号化を用いる場合、同じタイムスロットが割り当てられているリンクが同時に通信を行うことにより、通信品質が低下すると、リンクの伝送速度が低下する。このとき、リンクにかかるトラヒック負荷を処理するために十分な伝送速度を確保するためには、リンクに割り当てるタイムスロット数を増加することが有効であると考えられるが、同時にフレームサイズの増大を引き起こすため、リンクの単位時間あたりの伝送量が効果的に増加しないことが考えられる。IEEE 802.16j ネットワークのタイムスロット割り当てに関する既存研究の多くは、リンクの干渉関係を簡易なモデルに基いて取り扱っているため、このような電波干渉と伝送速度の関係を考慮することができない。したがって、より正確な干渉関係を把握し、伝送速度との関係を評価できるようなモデルを前提とした、タイムスロット割り当て手法が求められる。

本研究では、より現実に近い環境を想定したリンクの干渉関係を決定することができるレイリーフェージング環境を前提とした、タイムスロット割り当て手法を提案した。提案手法では、レイリーフェージング環境におけるリンクの動的な干渉関係の変化を考慮したタイムスロット割り当てを行う。具体的には、リンクへのタイムスロット割り当ての過程におい1て、複数リンクの同時通信よる通信品質の低下をモデルを用いて推定し、リンクのトラヒック要求量に応じた伝送速度を確保できない場合には、リンクへ割り当てるタイムスロット数を増加する。これにより、全てのリンクが、トラヒック要求量に応じた伝送速度を確保できるようなタイムスロット割り当てを行う。 提案手法の性能評価は、全てのリンクへ割り当てたタイムスロット総数、すなわちフレームサイズを評価指標としたシミュレーションによって行った。特に、通信品質に関する条件と、タイムスロット割り当ての結果であるフレームサイズの関係を定量的に評価した。その結果、リンクの通信品質に対する条件を調整することによって、トラヒック要求量に応じたタイムスロットを各リンクに与えつつ、フレームサイズを小さく維持できることがわかった。

[関連資料]

  1. IEEE 802.16jリレーネットワークにおける通信環境が適応変調符号化に与える影響の評価 IEEE 802.16jリレーネットワークにおける通信環境が適応変調符号化に与える影響の評価 (337 KB)

2.1.5. ユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当ての研究

ユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当ての研究

IEEE 802:16j マルチホップリレーネットワークは、リレーノードがお互いに無線接続しツリー状のネットワークを構築することで、ネットワーク接続サービス範囲の容易な拡張を可能とする。リレーネットワークに接続するユーザ端末に外部ネットワークへのアクセス環境を提供する際には、 1 つあるいは複数のリレーノードがゲートウェイノードとなり、外部ネットワークと接続される。IEEE 802:16j では無線通信方式として時分割多元接続方式が用いられ、ネットワーク内のリンクに通信機会であるタイムスロットが割り当てられる。

IEEE 802:16j においては、リレーノードとユーザ端末の無線通信に割り当てられる周波数帯域はリレーノード間の無線通信に割り当てられる周波数帯域とは異なる。そのため、IEEE802.16j リレーネットワークにおけるタイムスロット割り当てに関する既存研究のほとんどは、リレーノードへのユーザ端末の収容については考慮せず、リレーノード及びゲートウェイノード間のリンクのみを対象としている。ユーザ端末とリレーノードの通信は 1 本の無線リンクを用いて行われるため、 1 台のリレーノードに接続されているユーザ端末は個別のタイムスロットを用いて通信を行うことが想定されている。しかし、近接しているが収容されているリレーノードが異なる複数のユーザ端末が同時に通信を行うと、収容されているリレーノードが異なるにもかかわらず、電波干渉が発生することが考えられる。この問題を避けるために、隣接するリレーノード間で異なる周波数帯域を用いることが考えられるが、その場合、電波資源の利用効率が低下し、ネットワーク性能が劣化する。したがって、リレーネットワーク全体の電波利用効率を高めるためには、隣接するリレーノードに同一の周波数帯域を割り当て、電波干渉を考慮してタイムスロットを割り当てることが求められる。

そこで本報告では、同一の周波数帯域が割り当てられた近接する複数のリレーノードとそれらに収容されるユーザ端末のリンク間へのタイムスロット割り当て手法の提案と性能評価を行う。具体的には、リンク間の干渉関係を詳細に評価することができるレイリーフェージング環境を前提とし、伝送品質に応じて伝送量が変動する適応変調符号化を考慮したタイムスロット割り当て手法を提案する。シミュレーションによる性能評価の結果、一定の伝送品質を確保した上で、電波資源の空間的再利用を行うことで、リレーノード 1 台あたり、かつ単位時間あたりの平均伝送量を最大で約 12\% 改善できることを示す。また、リレーノード及びユーザ端末の分布として同一ネットワークトポロジの繰り返し構造を用いた評価方法を導入し、大規模リレーネットワーク環境の評価を簡易に行うことができることを示す。

[関連資料]

  1. IEEE 802.16j リレーネットワークにおけるユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当て手法の評価 IEEE 802.16j リレーネットワークにおけるユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当て手法の評価 (518 KB)

[関連発表論文]

  1. 小山甲射, “IEEE 802.16j リレーネットワークにおけるユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当て手法の評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.

2.2. 歩行者数計測に関する研究

近年、道路の通行量や建物、催し物会場等の入退場者数を把握するための人流計測の自動化に対する需要が高まっている。本研究では、カメラで取得した動画像あるいは単純なセンサを組み合わせることにより、人流を実時間、高精度に計測、追跡できる手法を検討している。

2.2.1. 動画像中の仮想ゲート通過人数推定に関する研究

動画像中の仮想ゲート通過人数推定に関する研究

駅や空港などの施設における安全管理、道路の交通整理などのための監視業務、またイベント会場や街頭での通行人数の調査などを目的とした、人流や通行人数の観測は、目視、あるいはセンサやカメラ映像を利用することによって自動で行われている。目視による通行人数計測は、人員コストがかかること、混雑状況下における正確な通行人数計測が困難であること等の問題を持つため、自動で通行人数計測を行う技術が注目を集めている。特にカメラ映像を用いた通行人数計測手法はカメラの設置条件の自由度がセンサに比べて高く、計測場所から離れた場所からでも撮影が可能である利点がある。カメラ映像を利用した自動通行人数計測システムは、利用目的に応じて、撮影領域全体の通行人を計測するものと、建物やエレベータの入口、エスカレータなど、撮影領域中の指定した地点を通過した通行人数を計測するものに分けられる。いずれの自動通行人数計測システムにおいても、多くの通行人が行き交う混雑状況下における計測精度向上が大きな課題となっている。

我々の研究グループでは、カメラで撮影した領域内の通行人数を、動画像中のオブジェクトの移動ベクトルを表すオプティカルフローに基づき、実時間で推定する手法を検討している。本手法では、抽出したオプティカルフローを長さや角度、始点位置等を基準にクラスタ化し、事前学習に基づく統計情報から動画像フレーム毎の通行人数を推定する。評価の結果、オプティカルフローを微小なしきい値に基づきクラスタ化することの有効性を示している。

本研究では、動画像中に設定した直線状の仮想ゲートを通過した通行人数を実時間で計測するシステムを対象として、オプティカルフローのクラスタ化に基づき通行人数の推定を行う手法を提案する。ここで、使用する座標系、オプティカルフロー抽出対象点の配置方法、およびオプティカルフロー抽出に用いる動画像フレーム数など、オプティカルフローの抽出過程の処理には自由度がある。本研究では、これらの処理に用いる方式をさまざまに組み合わせてオプティカルフローを抽出した場合の、提案手法の計測精度の比較評価を行うことで、計測精度の高い組み合わせを得る。提案手法の性能評価は、大阪大学サイバーメディアセンター前で撮影した動画像に対して行った。その結果、仮想ゲート上にオプティカルフローの抽出対象点を配置し抽出したオプティカルフローをクラスタ化することによって高い計測精度が得られることを明らかにした。

[関連資料]

  1. オプティカルフロー検出に基づく動画像中の仮想ゲート通過人数推定手法 オプティカルフロー検出に基づく動画像中の仮想ゲート通過人数推定手法 (124 KB)

2.2.2. 動画像中の歩行者数推定に関する研究

動画像中の歩行者数推定に関する研究

施設内の安全管理やマーケティング調査、歩行者の混雑を回避するナビゲーションなどを目的として、歩行者数の計測を自動で行うシステムに対する需要が高まっている。特に、近年のコンピュータ性能の向上により、様々な動画像処理が実時間で処理可能となったことから、カメラで撮影した動画像を利用した歩行者数計測が注目されている。

動画像中の歩行者数計測のための既存手法として、特徴点と呼ばれる、画像中の色や濃淡の変化が激しい点の数から歩行者数を計測する手法が提案されている。この手法は、動画像の各フレームにおける特徴点数と領域内を移動する歩行者数が線形の関係にあるという仮定に基づいている。しかし、動画像中の歩行者数が多い場合、複数の歩行者が動画像上で重なるオクルージョンが多く発生し、画面奥に位置する歩行者の一部が隠れることにより、それらの歩行者に対する特徴点数は大きく減少する。そのため、特徴点数と歩行者数の関係は線形ではなくなり、計測精度が低下する。

本研究では、オクルージョンの発生が動画像中の歩行者数の計測精度に与える影響を明らかにする。そのために、まず、実動画像から抽出した、オクルージョンのない歩行者の特徴点分布に基づいた歩行者モデルを構築する。次に、歩行者モデルを仮想領域に配置するシミュレーションを行うことで、歩行者密度の高くオクルージョンが多く発生する環境における、特徴点数と歩行者数の関係を明らかにする。さらに、得られた関係を用いて歩行者数を推測することで、歩行者数の計測精度を向上させる手法を提案する。複数の実動画像を用いた性能評価の結果、提案手法を用いることにより、既存手法と比較して計測精度が最大40\%改善することを示す。

[関連資料]

  1. 動画像中の特徴点数に基づく歩行者数計測手法にオクルージョンが与える影響の評価 動画像中の特徴点数に基づく歩行者数計測手法にオクルージョンが与える影響の評価 (301 KB)

[関連発表論文]

  1. 橋本和幸, “動画像中の特徴点数に基づく歩行者数計測手法にオクルージョンが与える影響の評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  2. Shizuka Fujisawa, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Pedestrian counting in video sequences based on optical flow clustering,” International Journal of Image Processing, vol.7, no.1, pp.1-16, Feb. 2013. [paper]

2.2.3. 動画像中の歩行者数推定に有効な特徴量の分析に関する研究

動画像中の歩行者数推定に有効な特徴量の分析に関する研究

道路の通行人数や建物、イベント会場の入場者数などの計測技術は、マーケティング調査、セキュリティ管理、施設運営の効率化などのさまざまな用途で求められている。手動による歩行者数計測は人員コストが高く、多数の歩行者が行きかう混雑状況下では計測が困難となる。そのため、自動的に歩行者数推定を行う研究が注目を集めている。赤外線型やレーザー型のセンサを用いた歩行者数推定は、安価に歩行者数計測、推定を行うことが可能であるが、センサから得られる情報量が少ないため、混雑状況下で正確な推定を行うことは難しい。一方、カメラを用いた歩行者数推定は、計測場所から離れた場所からの撮影が可能である、動画像から得られる情報量が多いなどの利点があり、従来より多くの研究が行われてきた。特に近年では、混雑状況下における歩行者数推定のために、動画像から得られる特徴量を使って統計的手法により歩行者数を推定する手法が複数提案されている。しかし、従来の研究においては、それぞれ異なる環境下で、個別の特徴量に基づく手法が評価されており、歩行者数推定に有効な特徴量の比較が困難である。

本研究では、同一の環境下で、さまざまな動画像を対象として、動画像から得られるさまざまな特徴量を説明変数、歩行者数を従属変数として重回帰分析を行うことにより、歩行者数推定に有効な特徴量を明らかにする。特徴量としては、従来の研究で用いられている特徴量の中から、移動物体の大きさ、輪郭の長さ、移動物体の動きベクトルを表すオプティカルフロー数、オプティカルフローのクラスタ数を用いる。分析には、大阪大学サイバーメディアセンター前を撮影した動画像、及び PETS ワークショップの併設コンテストで用いられた動画像などの複数の実動画像を用いる。その結果、混雑状況下における歩行者数推定において、オプティカルフロー数と移動物体の輪郭の長さを組み合わせて用いることが有効であることが分かった。

[関連資料]

  1. 動画像中の歩行者数推定における重回帰分析を用いた説明変数の評価 動画像中の歩行者数推定における重回帰分析を用いた説明変数の評価 (105 KB)

[関連発表論文]

  1. 田上拓弥, “動画像中の歩行者数推定における説明変数の重回帰分析を用いた評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  2. 田上拓弥, 谷口義明, 長谷川剛, 中野博隆, “動画像中の歩行者数推定における説明変数の重回帰分析を用いた評価,” 画像電子学会第264回研究会講演予稿集, pp.37-44, 高知工科大学, 高知, Feb. 2013.

2.2.4. 複眼センサを用いた歩行者推定に関する研究

複眼センサを用いた歩行者推定に関する研究

本研究では、廊下のように歩行者が2 方向に移動するような屋内環境を対象として、歩行者の有無のみを判別可能なバイナリセンサを用いて、多数の歩行者の行き交う混雑状況下における移動方向別の歩行者数を推定する手法を提案する。本報告で対象とするシステムでは、2 つのバイナリセンセをセンシング領域が重なるように天井に配置することで複眼センサを構成する。複眼センサから得られるセンサ情報はサーバに収集され、サーバ上で歩行者数の推定が行われる。提案手法では、サーバ上で一定回数のモンテカルロシミュレーションを行い、複眼センサの出力履歴ともっとも近い出力履歴をもったシミュレーション試行における歩行者数を推定結果とする。シミュレーションによる評価の結果、既存手法と比較して、多数の歩行者が行き交う混雑状況下において推定精度が約49%改善されることが明らかになった。

[関連資料]

  1. 複眼センサシステムのためのモンテカルロ法に基づく歩行者数推定手法 複眼センサシステムのためのモンテカルロ法に基づく歩行者数推定手法 (384 KB)

[関連発表論文]

  1. 藤井崇渡, 谷口義明, 長谷川剛, 中野博隆, “複眼センサシステムのためのモンテカルロ法に基づく歩行者数推定手法の提案と評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (PRMU2012-23), vol.112, no.111, pp.13-18, June 2012. [paper]
  2. Shuto Fujii, Yoshiaki Taniguchi, Go Hasegawa and Hirotaka Nakano, “Monte Carlo-based bi-directional pedestrian counting with compound-eye sensor,” in Proceedings of the 2012 IEEE International Conference on Computer Systems and Industrial Informatics (ICCSII 2012), 6 pages, Dec. 2012. [paper]

2.3. オーバレイネットワークアーキテクチャに関する研究

2.3.1. オーバレイルーティングによって増加するISP間トランジットコストの削減に関する研究

オーバレイルーティングによって増加するISP間トランジットコストの削減に関する研究

オーバレイルーティングはオーバレイネットワークを用いたアプリケーション層で動作する経路制御技術であり、遅延時間や利用可能帯域などの指標を用いて経路を選択することで、ユーザが体感できる性能が向上することが知られている。一方で、IP 層で行なわれる経路制御とのポリシの違いにより、ISP のコスト構造に悪影響を与えることが考えられる。ISP によって提供される IP ルーティングは、一般に隣接 ISP とのリンクの使用にかかる金銭的コストを考慮して制御されている。対してオーバレイルーティングではエンド間の性能向上を目的として経路が選択されるため、オーバレイルーティングの利用によって通過するトランジットリンク数が増加し、ISP のトランジットコストが増大することが考えられる。

そこで本研究では、オーバレイルーティングによって増加する ISP 間のトランジットコストを削減する手法を提案した。提案手法では、経路上のトランジットリンク数をトランジットコストの指標とし、オーバレイルーティングによる性能向上を維持しつつ、トランジットコストを抑える経路を選択する。実ネットワークの計測データを用いた評価により、提案手法を用いたオーバレイルーティングが、通過するトランジットリンクの数を削減しつつ、トランジットリンクの制限を行わない場合のオーバレイルーティングと同等の性能向上を得られていることを示した。

また、このようなアプリケーション層において他エンドホストを経由するような経路をエンド間のネットワーク性能を指標として選択する際に、各々のエンドユーザが独自に経路選択を行うと、経路の重複によるユーザ性能の低下や、利用するISP 間トランジットリンクが増加することによるISPのトランジットコスト増大が発生する点に着目し、新たなアプリケーション層経路制御手法の提案を行った。具体的には、まず、アプリケーション層における経路選択の最適化問題を定義し、これを焼きなまし法を用いて解くことにより、ユーザ性能の向上やトランジットコストの削減を実現する経路制御手法を集中処理、分散処理の2 つの形で提案した。PlanetLabノード間で経路制御を行うことを想定して、提案手法の性能評価を行った結果、大幅なネットワーク性能の向上が得られ、特に利用可能帯域においては平均で84\%の性能向上が得られることを示した。

さらに、近年提案されている新たな経路制御手法であるContent-Centric Networking (CCN) のキャッシュをルータ間で共有することで、ISPのトランジットコストを削減する手法を提案、評価した。提案手法では、CCN ルータ間で互いにキャッシュを利用し、お互いにキャッシュするコンテンツの重複を排除する。これにより限られたメモリ容量を有効利用してキャッシュヒット率を高め、トランジットコストを大きく削減する。実際の商用ISP のネットワークトポロジを利用したシミュレーション評価により、提案手法が通常のCCN と比べ、トランジットトラヒック量を最大で28% 削減できることをした。

[関連資料]

  1. トランジットコスト削減のためのISP間協調に基づくCCNキャッシュ共有手法 トランジットコスト削減のためのISP間協調に基づくCCNキャッシュ共有手法 (403 KB)

[関連発表論文]

  1. 松田一仁, 長谷川剛, 村田正幸, “トラヒック変動に応じた発見的手法に基づく動的アプリケーション層経路制御手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-36), vol.112, no.134, pp.19-24, July 2012. [paper]
  2. Kazuhito Matsuda, “Reducing ISPs' cost by application-level path selection and in-network caching,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.
  3. Kazuhito Matsuda, Go Hasegawa, Satoshi Kamei and Masayuki Murata, “A method to reduce inter-ISP transit cost caused by overlay routing based on end-to-end network measurement,” IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E96-D, no.2, pp.289-302, Feb. 2013. [paper]
  4. 松田一仁, 長谷川剛, 村田正幸, “トランジットコスト削減のためのISP間協調に基づくCCNキャッシュ共有手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-236), vol.112, no.464, pp.415-420, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  5. 長谷川剛, “ユーザによるトラヒック経路制御がISPに与えるインパクト,” 2013年情報通信マネジメントワークショップ, 屋久島環境文化村センター, 鹿児島, Mar. 2013. (招待講演)
  6. Kazuhito Matsuda, Go Hasegawa, and Masayuki Murata, “An application-level routing method with transit cost reduction based on a distributed heuristic algorithm,” submitted for publication.
  7. Kazuhito Matsuda, Go Hasegawa, and Masayuki Murata, “Multi-ISP cooperative cache sharing for saving inter-ISP ransit cost in content centric networking,” submitted for publication.
  8. Kazuhito Matsuda, Go Hasegawa, and Masayuki Murata, “Cooperative cache sharing among ISPs for additional reduction in inter-ISP transit cost in content-centric networking,” submitted for publication.

2.3.2. オーバレイネットワークにおけるネットワーク性能計測手法に関する研究

オーバレイネットワークにおけるネットワーク性能計測手法に関する研究

オーバレイネットワークはIP ネットワーク上に論理的に構築されたネットワークであるため、性能の維持、向上のためには定期的にオーバレイパスの資源情報を計測によって得る必要がある。オーバレイネットワークの構築に必要な情報を得る手法は数多く提案されているが、その多くは小規模なオーバレイネットワークを対象としており、全てのオーバレイノード間の経路を計測する手法である。このような手法ではオーバレイノード数の2乗の計測コストが必要であり、オーバレイノード数が増加した場合には計測に必要なコストの増加が問題となる。

このようなオーバレイネットワークにおける計測においては、計測経路数を削減する、あるいは、スーパーノードを設置してオーバレイネットワークの全ての経路情報を収集し、完全スケジューリングによって計測の衝突を回避する手法が提案されている。これに対し本研究では、スーパーノードを使用せず、かつ、IP ネットワークの完全なトポロジ情報を必要としない、オーバレイネットワーク計測手法を提案した。具体的には、個々のオーバレイノードが自身を始点とするオーバレイパスの計測タイミングを決定し、計測衝突を回避する。提案手法は、個々のオーバレイノードが他のオーバレイノードまでのアンダーレイ経路情報を取得し、他のオーバレイノードと経路情報を交換することにより、自身を始点とする経路と、他のオーバレイノードを始点とするパスの経路重複の状態を推定する。1 つのオーバレイノードを始点とする複数のパスは、逐次的に計測を行うことで、計測衝突を回避する。一方、始点が異なる経路は、始点オーバレイノードがランダムに計測タイミングを決定することで、衝突を確率的に回避する。性能評価の結果、従来の完全スケジューリング型の計測手法に比べて高い計測頻度を達成し、かつ、計測重複を効率的に回避できることを明らかにした。

[関連発表論文]

  1. Dinh Tien Hoang, 長谷川剛, 村田正幸, “オーバレイネットワークにおける局所的な情報交換に基づく分散型計測手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-35), vol.112, no.134, pp.13-18, July 2012. [paper]
  2. Dinh Tien Hoang, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “A distributed and conflict-aware measurement method based on local information exchange in overlay networks,” in Proceedings of the 2012 Australasian Telecommunication Networks and Applications Conference (ATNAC 2012), 6 pages, Nov. 2012. [paper]
  3. Dinh Tien Hoang, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “A low-cost, distributed and conflict-aware measurement method for overlay network services utilizing local information exchange,” IEICE Transactions on Communications, vol.E96-B, no.2, pp.459-469, Feb. 2013. [paper]

2.3.3. マルチテナント型データセンタにおける仮想ネットワーク配置に関する研究

マルチテナント型データセンタにおける仮想ネットワーク配置に関する研究

マルチテナント型データセンタでは、基盤となる物理ネットワークが備える性能を余すことなくテナントに配分し、かつ、物理ネットワークの障害がテナントに与える影響を抑えるため、テナントを構成する仮想ネットワークを物理ネットワーク上に適切に配置することが必要になる。そこで本研究では、まず、テナント用仮想ネットワークのトラヒックフローが物理リンクや物理ノードへ割り当てられている状態をモデル化した。そして、各仮想ネットワークにおいて、各フローの利用可能帯域の合計と物理ネットワークの障害によって失われる帯域の合計の差を有効帯域と定義し、仮想ネットワークの配置問題を定めた。さらに、仮想ネットワークの障害復旧時間のモデルを提示した。次いで、計算機シミュレーションを行い、利用可能帯域、障害により失われる帯域、有効帯域のそれぞれを最適化対象として配置した状態において、仮想ネットワーク全体の有効帯域と障害による停止時間を評価した。その結果、有効帯域を最大化する仮想ネットワークの配置は、物理ネットワークの帯域を使い切り、かつ、障害による停止時間を、利用可能帯域を最大化する配置に比べ1/3 程度に低減できることを示した。

[関連発表論文]

  1. 小川祐紀雄, 長谷川剛, 村田正幸, “マルチテナント型データセンタにおける性能と耐障害性を考慮した仮想化ネットワーク配置方式,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-186), vol.112, no.465, pp.191-196, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]

2.3.4. ISP 間の経路制御とオーバレイルーティングの間の相互作用に関する研究

ISP 間の経路制御とオーバレイルーティングの間の相互作用に関する研究

インターネットは様々なインターネットサービスプロバイダ(ISP)が運営する数多くのネットワークから構成され、ネットワーク間のデータ経路を決定するドメイン間ルーチングには、ISP間のコスト構造が反映される。従って、現在のドメイン間ルーチングは、エンド端末間のネットワーク性能を最適するものではない。これに対し、ネットワーク性能を改善するために、アプリケーション層においてトラヒックルーチングを行うオーバレイルーチングが近年急速に普及している。そのため、オーバレイルーチングとドメイン間ルーチングとの関係が注目を集めている。本研究では、オーバレイルーチングとドメイン間ルーチングとの相互作用がISPに与える経済面及び技術面での影響、またそれらに対するISPの解決策をまとめている。

まず、ISP間の相互接続に関するビジネスモデルを導入し、様々な状況におけるISP間のネットワークトラヒックのパターンをモデル化し、オーバレイルーチングがISPに与える経済的影響、およびISPが他のISPと接続を行う際の戦略について考察した。さらに、ISP間で適切な契約を結ぶことにより、ISPのコストを削減する手法について検討した。

次に、オーバーレイルーチングとマルチホーム接続を行っているISPにおけるトラヒック制御の相互作用を、ゲーム理論に基づき解析し、オーバーレイルーチングがルーチング振動を起こす可能性があることを明らかにした。また、この問題を解決するために、ISPにおいてオーバーレイトラヒックの影響を低減するためのルーチング戦略を提案した。提案した戦略を用いることで、ルーチング振動を防ぐと同時に、ISPのコストを抑制することができる。

最後に、上述の成果を踏まえ、ISPが単にオーバレイルーチングの影響を抑制するだけではなく、オーバレイルーチングを活用することに着目し、オーバレイルーチングの利点を活かしつつ、デメリットを回避する、ISP間アライアンスに基づくドメイン間オーバレイネットワークを提案した。提案方式によって、ドメイン間ルーチングの性能とISPの経済利益を両立することができる。

以上のように、本研究では、ISP間の経路制御とオーバレイルーチングの間の相互作用に関する研究を行い、ISPがオーバレイルーチングのネガティブな影響を抑制する方法と、ドメイン間ルーチング機能を改善するためのオーバレイルーチングの利用方法を提案しており、ISPのコストを低減できると共に、ドメイン間ルーチングの機能の改善ができることが明らかになる。

[関連資料]

  1. ISP連携に基づくドメイン間オーバーレイネットワーク ISP連携に基づくドメイン間オーバーレイネットワーク (107 KB)

[関連発表論文]

  1. Xun Shao, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “オーバーレイルーティングとマルチホーム接続ISPの相互作用のゲーム理論に基づく解析,” 電子情報通信学会技術研究報告 (ICM2012-11), vol.112, no.22, pp.121-126, May 2012. [paper]
  2. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “A game-theoretic analysis of interaction between overlay routing and multihoming,” in Proceedings of the 14th Asia-Pacific Network Operations and Management Symposium (APNOMS 2012), 7 pages, Sep. 2012. [paper]
  3. Xun Shao, “Studies on the interation between overlay routing and inter-domain routing structure,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.
  4. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “A routing strategy for multihomed ISP to mitigate the impact of overlay traffic,” IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E96-D, no.2, pp.193-201, Feb. 2013. [paper]
  5. Xun Shao, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “ISP連携に基づくドメイン間オーバレイネットワーク,” 電子情報通信学会技術研究報告 (ICM2012-61), vol.112, no.492, pp.13-18, 屋久島環境文化村センター, 鹿児島, Mar. 2013. [paper]
  6. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Economically efficient interdomain overlay network based on ISP alliance,” in Proceedings of the 9th International Conference on Networking and Services (ICNS 2013), pp.153-159, Mar. 2013. [paper]
  7. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “The implications of overlay routing for ISPs' peering strategies,” IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E96-D, no.5, May 2013. (to appear)
  8. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “An overlay network based on ISP alliance for economically efficient interdomain traffic routing,” submitted for publication.

2.4. 次世代高速トランスポートプロトコルに関する研究

エンドホスト間でデータを高速に、かつ効率よく転送するための中心技術がトランスポートプロトコルである。特にインターネットで用いられているTCPでは、エンドホストがネットワークの輻輳状態を自律的に検知して転送率を決定している。これは、インターネットの基本思想であるEnd-to-end principleの核になっているものであるが、エンドホストの高速化により、その適応性をより高度なものにできる可能性が十分にある。本研究テーマでは、そのようなトランスポートプロトコルそのものに関する研究、および、そのようなトランスポートプロトコルを用いるアプリケーションシステムの性能向上に関する研究に取り組んでいる。

[関連発表論文]

  1. 長谷川剛, “インターネットの輻輳制御技術,” 生産と技術, vol.64, no.4, pp.28-33, 2012. [paper]

2.4.1. TCPの動作を考慮した無線LANの消費電力低減に関する研究

TCPの動作を考慮した無線LANの消費電力低減に関する研究

IEEE 802.11無線LANにおいては、無線通信が消費する電力が全体の10%から50%を占めることが報告されており、無線通信の消費電力を削減することが機器全体の消費電力を削減するうえで重要である。無線LANにおける省電力化に関する検討は、主にハードウェアレベルおよびMACプロトコルレベルの双方から行われている。一般に、ネットワーク機器の省電力に関して議論を行う場合においては、省電力効果とネットワーク性能間のトレードオフを考慮する必要がある。すなわち、消費電力の削減に効果のある要因を明らかにし、その要因がどの程度ネットワーク性能を低下させるかを知ることが重要である。しかし、TCPなどのトランスポート層プロトコルの挙動が省電力性能に与える影響に関してはこれまで検討が行われていない。

そこで本研究では、無線LAN においてTCPデータ転送を行う、単一の無線端末が消費する電力のモデル化手法を提案し、消費電力を低減する転送手法について検討した。提案モデルはMACレベルのモデルとTCPレベルのモデルの組合せによって実現した。MACレベルのモデルにおいては、CSMA/CAのフレーム交換に基づく消費電力モデルを構築した。TCPレベルにおいては、TCPの動作解析に基づいて消費電力モデルを構築した。構築した消費電力モデルに基づいた数値解析によって、無線端末から有線ネットワーク上にあるホストに対してTCP データ転送を行った場合の消費電力を解析的に導出可能となる。数値解析の結果から、パケットの送受信がない区間において理想的にスリープした場合とそうでない場合を比較することで、消費電力を削減するうえで効果的な要因を明らかにした。

さらに本研究では、無線LAN 環境におけるTCPデータ転送の省電力化を行うためにSCTPトンネリングを提案した。SCTPトンネリングは、複数のTCPフローを無線端末とアクセスポイント間に確立した1本のSCTPアソシエーションに集約する。そして、SCTPトンネリングは集約されたTCPフローのパケットをバースト的に転送することによって状態遷移回数を削減し、スリープによる省電力効果を高める。また、提案方式の省電力効果を評価するために、SCTPトンネリングの消費電力モデルを構築する。その消費電力モデルに基づいた消費電力解析により、提案方式が消費電力を最大70%程度削減できることを示した。

[関連資料]

  1. 無線LAN環境におけるSCTPを用いたTCPフローの省電力化 無線LAN環境におけるSCTPを用いたTCPフローの省電力化 (673 KB)

[関連発表論文]

  1. 橋本匡史, 長谷川剛, 村田正幸, “無線LAN環境におけるTCPデータ転送の省電力化のためのSCTPトンネリングの提案,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-26), vol.112, no.88, pp.13-18, June 2012. [paper]
  2. 橋本匡史, 長谷川剛, 村田正幸, “SCTPを用いた無線LANにおけるTCPデータ転送の省電力化に関する一検討,” 電子情報通信学会2012ソサイエティ大会講演論文集 (BS-4-3), Sep. 2012. [paper]
  3. Masafumi Hashimoto, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Exploiting SCTP multistreaming to reduce energy consumption of multiple TCP flows over a WLAN,” in Proceedings of the 2nd International Conference on Green Communications and Networking (GreeNets 2012), 8 pages Oct. 2012.
  4. Masafumi Hashimoto, “Transport-layer solutions for achieving fairness and energy efficiency in wireless LANs,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.
  5. Masafumi Hashimoto, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “SCTP tunneling: Flow aggregation and burst transmission to save energy for multiple TCP flows over a WLAN,” submitted for publication.
  6. Masafumi Hashimoto, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “An analysis of energy consumption for TCP data transfer with burst transmission over a wireless LAN,” submitted for publication.

2.4.2. 無線マルチホップネットワークにおける省電力手法がネットワーク性能に与える影響に関する研究

無線マルチホップネットワークにおける省電力手法がネットワーク性能に与える影響に関する研究

無線LAN規格であるIEEE 802.11は複数のデータレートを持ち、それぞれについて、符号化方法、消費電力、通信可能距離なども異なる。また、IEEE 802.11に存在する複数の規格は異なる特性を持つ。さらに、同じ規格であっても、ハードウェア構成が異なると、消費電力や通信可能距離は大きく異なる。そのため、IEEE 802.11無線LANにおける消費電力に関する議論を行う際には、実ハードウェアの仕様を考慮する必要がある。一方、無線技術の一般的な特性として、送信電力、通信可能距離及び、ビットエラー率などは複雑に関連している。すなわち、IEEE 802.11無線LANを用いた無線マルチホップネットワークにおいては、消費電力を決定する要素が多く存在し、かつ、それらの要素が複雑な関係を持つ。そのため、消費電力を抑えたデータ転送を行うためには、これらの要素の関係を明らかにし、データ伝送時の消費電力を解析的に評価する必要がある。

そこで本研究においては、IEEE 802.11無線LAN技術に基づく無線マルチホップネットワークにおけるデータ伝送を対象とし、その消費電力量解析を行った。具体的には、IEEE 802.11で用いられるMACプロトコルであるCSMA/CAの詳細な挙動に基づき、他ノードからの干渉による挙動の変化を考慮し、1ホップのデータ伝送における消費電力量を導出した。その後、送受信端末間でマルチホップによってデータを伝送した際の総電力量を明らかにした。さらに、実在するIEEE 802.11無線LANのネットワークインターフェースデバイスの消費電力データを利用し、解析結果を用いた消費電力量の評価を行った。評価の結果、ネットワークにおけるフレーム損失率が等しい場合には、より高いデータレートを使うことで、より小さい消費電力量が得られるが、低いデータレートを使うほうが消費電力量を抑えることが出来る場合があることを明らかにした。

[関連資料]

  1. IEEE 802.11マルチホップネットワークを用いたデータ伝送時の消費電力量解析 IEEE 802.11マルチホップネットワークを用いたデータ伝送時の消費電力量解析 (599 KB)

[関連発表論文]

  1. Wataru Toorisaka, “Power consumption analysis of data transmission over IEEE 802.11 multi-hop networks,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.
  2. 通阪航, 長谷川剛, 村田正幸, “IEEE 802.11マルチホップネットワークにおける干渉を考慮したデータ伝送時の消費電力量解析,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-168), vol.112, no.464, pp.19-24, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]

2.4.3. 省電力ルータが存在する環境における利用可能性帯域計測手法の改善に関する研究

省電力ルータが存在する環境における利用可能性帯域計測手法の改善に関する研究

近年、ネットワークトラヒックの増加に伴うネットワーク機器の消費電力の増加が問題となっている。経済産業省の試算によると、国内のルータを含むネットワーク機器の総消費電力は、2006 年度の約80 億kWh から2025 年度には約1033 億kWh と、およそ13 倍に増加すると指摘されている。この問題に対して、ネットワーク負荷に応じてルータ処理性能やリンク速度の動的な変更を行うことにより、省電力を図る技術に関する研究が行われている。しかし、そのような省電力ルータがネットワーク内に存在すると、ネットワーク負荷に応じてエンド端末間パスの物理帯域が変動するため、従来提案されているエンド間利用可能帯域計測手法の計測精度が劣化すると考えられる。また、帯域計測のために発生するネットワーク負荷により、省電力ルータが十分に省電力効果を発揮できない可能性がある。

そこで本研究では、リンクの物理帯域を動的に変化させる省電力ルータがネットワークに存在する環境における、エンド間利用可能帯域計測手法Pathload の性能評価を行い、利用可能帯域計測と省電力ルータが相互に及ぼす影響を明らかにする。また、Pathload が省電力ルータに与えるトラヒック負荷を解析的に明らかにした。その結果、計測負荷によって省電力ルータが物理帯域を増加させた場合、省電力動作中の物理帯域を基準とした利用可能帯域を計測することが困難になることを示した。また、その結果に基いて、計測手法のパラメータを調整することにより、省電力ルータに影響を与えない計測を行うことが可能であることを示した。

[関連発表論文]

  1. Daisuke Kobayashi, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Evaluation and improvement of end-to-end bandwidth measurement method for power-saving routers,” in Proceedings of the 2012 International Communications Quality and Reliability Workshop (IEEE CQR 2012), 6 pages, May 2012. (Best Paper Award) [paper] [slide]

2.4.4. ネットワークパスの複数区間の利用可能帯域の同時計測に関する研究

ネットワークパスの複数区間の利用可能帯域の同時計測に関する研究

エンド端末間におけるデータ転送の際に、パスの利用可能帯域を指標として用いることで、輻輳の検知、通信レートの制御、オーバレイネットワークにおけるトポロジ制御、経路制御やマルチパス転送などの様々なネットワーク制御が可能となる。そのため、エンド端末間パスの利用可能帯域を計測することは重要である。従来の端末間パスの利用可能帯域の計測技術は、ボトルネック区間の利用可能帯域の値のみを把握することができるが、一方、ボトルネック区間そのものの特定やエンド端末間パスの複数箇所の利用可能帯域の計測を行うことはできない。しかし、たとえば無線ネットワークと有線ネットワークなどネットワーク特性が異なる区間がエンド端末間パス上に混在している場合に、それぞれのネットワークの利用可能帯域の計測が可能となれば、無線ネットワークなどパケット誤りの多い環境に応じて通信レートを低く設定するなどの、ネットワーク環境に応じた制御を行うことができる。

そこで本研究では、エンド端末間のパス上における複数かつ任意の区間における利用可能帯域を同時に計測する手法について検討した。従来の利用可能帯域の計測手法は送信端末が受信端末に向けて計測用パケットを送る際に、パケットの送信間隔を様々に変化させ、受信端末における受信間隔を観察することで利用可能帯域を計測する。そこで、提案手法においては、パケットの送信間隔の制御方法を改善し、かつ、エンド端末間パス上のルータにおいて記録されるパケットの送受信時刻を利用することによって、端末間のパス上における任意の区間の利用可能帯域を計測する。提案方式の性能評価は、簡易的なシミュレーションによって行った。その結果、送信端末に近いネットワーク区間より、受信端末に近いネットワーク区間の利用可能帯域が大きい場合においても、それぞれの区間の利用可能帯域を計測することが可能であることを確認した。

[関連発表論文]

  1. Kazumasa Koitani, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Measuring available bandwidth of multiple parts on end-to-end network path,” in Proceedings of the 2012 International Communications Quality and Reliability Workshop (IEEE CQR 2012), 6 pages, May 2012. [paper]

2.4.5. 電力消費を考慮した広域分散コンピューティング環境に関する研究

電力消費を考慮した広域分散コンピューティング環境に関する研究

大規模データセンタへの情報システムの集約が進むと、より大量のデータが広域ネットワークを介して送受信され、データ転送に費やされるエネルギーが増加する。これに対し、トラヒック削減・局所化機能をもつサーバをネットワーク上に分散配置することで、システム全体での省電力化が可能になる。本研究においては、アプリケーション、発生するトラヒック、およびデータ転送を行うためのネットワークを含めたシステム全体のモデルを構築した。また、ルータおよびサーバの電力消費モデルを作成し、システムの電力消費量を定式化する。さらに、分散サーバを設置し転送トラヒックを削減したときの電力消費削減量を評価する。評価の結果、分散サーバ設置数の増加に伴い電力消費量は最大で約20\%減少するが、一定台数を超えると、トラヒック削減による電力消費の減少より分散サーバの追加に伴う電力消費の増加の方が大きいため、全体として増加傾向に転じることを明らかにした。

[関連発表論文]

  1. Yukio Ogawa, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Power consumption evaluation of distributed computing network considering traffic locality,” IEICE Transactions on Communications, vol.E95-B, no.8, pp.2538-2548, Aug. 2012. [paper]

2.4.6. 生物ネットワーク特性に基づく情報ネットワークシステムアーキテクチャに関する研究

生物ネットワーク特性に基づく情報ネットワークシステムアーキテクチャに関する研究

近年、生物ネットワークの特性を情報ネットワークアーキテクチャに適用する研究が行われている。例えば、アドホックネットワークにおける、アリの習性を利用した経路制御手法に関する研究などがある。しかし、それらの研究の多くは、ネットワーク層あるいはそれより下位層のプロトコルやアーキテクチャに着目している。上位層プロトコルに関する研究例として、オーバレイネットワークにおいて、アトラクタ選択モデルを用いた自己適応的経路制御手法などの提案が存在するが、その数は下位層プロトコルへの適用例と比較しても少なく、アプリケーションサービスそのものに対する適用例は稀である。したがって、よりユーザに近いアプリケーションサービスに対して、生物ネットワークの特性を適用することにより、情報システム全体の頑強性を確保することは重要であると考えられる。

そこで本研究では、生物ネットワークの縮退特性を応用した、情報ネットワークシステムにおける頑強な冗長化手法を提案した。提案手法は、従来の冗長化手法に見られる1 対1 あるいは1 対多の冗長化や、同一の機能群を実現可能な機器を複数準備する多対多の冗長化ではなく、システム全体として必要となる冗長資源を保持するために、限られた機能群を実現できる機器を多数用意し、それらが実現できる機能に部分的な重複関係を持たせることにより、システム全体で多対多の冗長化を実現する。本報告においては、このような冗長化手法を適用可能な情報ネットワークシステムの例を挙げるとともに、シミュレーション評価によってその有効性を明らかにする。性能評価の結果、単純な冗長化を行う手法に比べて、提案手法に基づく情報ネットワークシステムが高い頑強性を持つことを示した。

[関連資料]

  1. 生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステムの冗長化手法 生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステムの冗長化手法 (225 KB)

[関連発表論文]

  1. 長谷川剛, 村田正幸, “生物ネットワークの縮重性・冗長性に基づく情報ネットワーク設計に関する一検討,” 電子情報通信学会技術研究報告 (CQ2012-22), vol.112, no.119, pp.29-34, July 2012. [paper]
  2. 岡崎拓郎, “生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステム冗長化手法,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  3. 岡崎拓郎, 長谷川剛, 村田正幸, “生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステムの冗長化手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-267), vol.112, no.464, pp.595-600, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]

2.4.7. リアルタイムWeb 技術に基づくHEMS のASPサービス化に関する研究

リアルタイムWeb 技術に基づくHEMS のASPサービス化に関する研究

家電機器の省電力化の分野においてHEMS (Home Energy Management System)が省エネ化の一つのキー技術として注目されており、HEMSに用いられるプロトコルとして、日本ではECHONET、ECHONET Liteの検討及び普及促進が図られている。現在HEMSはHAN (Home Area Network)内に閉じたシステムとして実装されているが、コストの低減を図るための方法として、家電製品をWoT (Web of Things)化し、HEMS をクラウド型ASPサービスとして提供することが考えられる。

そこで本研究では、クラウド型ASPサービスとしてHEMSを実現するために必要となる、家電製品のWoT化について検討を行った。具体的には、全体のアーキテクチャ、HEMSの実現に必要となる双方向Webサービスの実装方法の比較検討結果を示した。さらに、WebSocketを用いて、LED 照明を遠隔コントロールするプロトタイプ実装を示し、提案システムが十分実用的であることを示した。

[関連発表論文]

  1. 増尾剛, 中村二朗, 松岡茂登, 長谷川剛, 村田正幸, 松田和浩, “リアルタイムWeb技術によるHEMSサービスクラウド化の検討,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-117), vol.112, no.350, pp.1-6, 愛媛大学, 愛媛, Dec. 2012. [paper]

3. 発表論文一覧

3.1. 学術論文誌

  1. Go Hasegawa, Shinpei Tanaka, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Time slot assignment algorithms to upstream links for decreasing transmission latency in IEEE 802.16j networks,” IEICE Transactions on Communications, vol.E95-B, no.5, pp.1793-1801, May 2012. [paper]
  2. Yukio Ogawa, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Power consumption evaluation of distributed computing network considering traffic locality,” IEICE Transactions on Communications, vol.E95-B, no.8, pp.2538-2548, Aug. 2012. [paper]
  3. Masahiro Sasabe and Hirotaka Nakano, “Perfect cell partitioning scheme for micro-cellular networks,” Journal of Communications, vol.7, no.10, pp.749-757, Oct. 2012. [paper]
  4. Dinh Tien Hoang, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “A low-cost, distributed and conflict-aware measurement method for overlay network services utilizing local information exchange,” IEICE Transactions on Communications, vol.E96-B, no.2, pp.459-469, Feb. 2013. [paper]
  5. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “A routing strategy for multihomed ISP to mitigate the impact of overlay traffic,” IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E96-D, no.2, pp.193-201, Feb. 2013. [paper]
  6. Kazuhito Matsuda, Go Hasegawa, Satoshi Kamei and Masayuki Murata, “A method to reduce inter-ISP transit cost caused by overlay routing based on end-to-end network measurement,” IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E96-D, no.2, pp.289-302, Feb. 2013. [paper]
  7. Shizuka Fujisawa, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Pedestrian counting in video sequences based on optical flow clustering,” International Journal of Image Processing, vol.7, no.1, pp.1-16, Feb. 2013. [paper]
  8. Go Hasegawa, Takuro Horie and Masayuki Murata, “Proactive recovery from multiple failures utilizing overlay networking technique,” Telecommunication Systems, vol.52, no.2, pp.1001-1019, Feb. 2013. [paper]

3.2. 解説論文・記事

  1. 長谷川剛, “インターネットの輻輳制御技術,” 生産と技術, vol.64, no.4, pp.28-33, 2012. [paper]

3.3. 国際会議会議録

  1. Go Hasegawa, Shoichi Takemori, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Determining coverage area using Voronoi diagram based on local information for wireless mesh networks,” in Proceedings of the 9th International Conference on Information Technology : New Generations (ITNG 2012), pp.71-76, Apr. 2012. [paper]
  2. Daisuke Kobayashi, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Evaluation and improvement of end-to-end bandwidth measurement method for power-saving routers,” in Proceedings of the 2012 International Communications Quality and Reliability Workshop (IEEE CQR 2012), 6 pages, May 2012. (Best Paper Award) [paper] [slide]
  3. Kazumasa Koitani, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Measuring available bandwidth of multiple parts on end-to-end network path,” in Proceedings of the 2012 International Communications Quality and Reliability Workshop (IEEE CQR 2012), 6 pages, May 2012. [paper]
  4. Yukio Ogawa, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Effect of traffic locality on power consumption of distributed computing network with a data center,” in Proceedings of the 9th International Conference on Communications (COMM 2012), pp.233-236, June 2012. [paper]
  5. Yoshiaki Taniguchi, Go Hasegawa and Hirotaka Nakano, “Self-organizing transmission scheduling mechanisms using a pulse-coupled oscillator model for wireless sensor networks,” in Proceedings of the 2nd International Conference on Digital Information Processing and Communications (ICDIPC 2012), pp.85-90, July 2012. [paper]
  6. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “A game-theoretic analysis of interaction between overlay routing and multihoming,” in Proceedings of the 14th Asia-Pacific Network Operations and Management Symposium (APNOMS 2012), 7 pages, Sep. 2012. [paper]
  7. Masafumi Hashimoto, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “Exploiting SCTP multistreaming to reduce energy consumption of multiple TCP flows over a WLAN,” in Proceedings of the 2nd International Conference on Green Communications and Networking (GreeNets 2012), 8 pages Oct. 2012.
  8. Dinh Tien Hoang, Go Hasegawa and Masayuki Murata, “A distributed and conflict-aware measurement method based on local information exchange in overlay networks,” in Proceedings of the 2012 Australasian Telecommunication Networks and Applications Conference (ATNAC 2012), 6 pages, Nov. 2012. [paper]
  9. Shuto Fujii, Yoshiaki Taniguchi, Go Hasegawa and Hirotaka Nakano, “Monte Carlo-based bi-directional pedestrian counting with compound-eye sensor,” in Proceedings of the 2012 IEEE International Conference on Computer Systems and Industrial Informatics (ICCSII 2012), 6 pages, Dec. 2012. [paper]
  10. Tomoya Kitayama, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Time slot-adding algorithm for improving bottleneck link throughput in IEEE 802.16j relay networks,” in Proceedings of the 27th International Conference on Information Networking (ICOIN 2013), pp.606-611, Jan. 2013. [paper]
  11. Ryosuke Mine, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi, Hirotaka Nakano, “Effect of radio interference models on the performance of time slot assignment algorithms in IEEE 802.16j relay networks,” in Proceedings of the 8th IEEE International Workshop on the Performance Analysis and Enhancement of Wireless Networks (IEEE PAEWN 2013) (IEEE AINA 2013 Workshop), pp.107-113, Mar. 2013. [paper]
  12. Xun Shao, Go Hasegawa, Yoshiaki Taniguchi and Hirotaka Nakano, “Economically efficient interdomain overlay network based on ISP alliance,” in Proceedings of the 9th International Conference on Networking and Services (ICNS 2013), pp.153-159, Mar. 2013. [paper]

3.4. 口頭発表(国内研究会など)

  1. Xun Shao, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “オーバーレイルーティングとマルチホーム接続ISPの相互作用のゲーム理論に基づく解析,” 電子情報通信学会技術研究報告 (ICM2012-11), vol.112, no.22, pp.121-126, May 2012. [paper]
  2. 谷口義明, 長谷川剛, 中野博隆, “無線センサネットワークにおける位相ロッキングおよび逆相同期を利用した情報収集手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (AN2012-1), vol.112, no.30, pp.1-6, May 2012. [paper]
  3. 橋本匡史, 長谷川剛, 村田正幸, “無線LAN環境におけるTCPデータ転送の省電力化のためのSCTPトンネリングの提案,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-26), vol.112, no.88, pp.13-18, June 2012. [paper]
  4. 藤井崇渡, 谷口義明, 長谷川剛, 中野博隆, “複眼センサシステムのためのモンテカルロ法に基づく歩行者数推定手法の提案と評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (PRMU2012-23), vol.112, no.111, pp.13-18, June 2012. [paper]
  5. 長谷川剛, 村田正幸, “生物ネットワークの縮重性・冗長性に基づく情報ネットワーク設計に関する一検討,” 電子情報通信学会技術研究報告 (CQ2012-22), vol.112, no.119, pp.29-34, July 2012. [paper]
  6. Dinh Tien Hoang, 長谷川剛, 村田正幸, “オーバレイネットワークにおける局所的な情報交換に基づく分散型計測手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-35), vol.112, no.134, pp.13-18, July 2012. [paper]
  7. 松田一仁, 長谷川剛, 村田正幸, “トラヒック変動に応じた発見的手法に基づく動的アプリケーション層経路制御手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-36), vol.112, no.134, pp.19-24, July 2012. [paper]
  8. 橋本匡史, 長谷川剛, 村田正幸, “無線LANにおけるSCTPを利用したフローの集約とバースト転送による省電力効果の解析,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012.
  9. 小林大翼, 長谷川剛, 村田正幸, “ルータの省電力動作を考慮した帯域計測手法の提案,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012.
  10. 松田一仁, 長谷川剛, 村田正幸, “経路重複によるユーザ性能の変化に対応した発見的手法に基づく分散型アプリケーション層経路制御手法,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012.
  11. 北山智也, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるボトルネックリンクの伝送量を改善するタイムスロット割当手法の検討,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012. (ポスター講演)
  12. 三根量輔, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおける電波干渉判断モデルの性能評価,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012. (ポスター講演)
  13. 通阪航, 長谷川剛, 村田正幸, “IEEE 802.11マルチホップネットワークにおけるデータ伝送の消費電力量解析,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012. (ポスター講演)
  14. 鯉谷和正, 長谷川剛, 村田正幸, “ネットワークパスの複数区間の利用可能帯域計測手法,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012. (ポスター講演)
  15. Dinh Tien Hoang, 長谷川剛, 村田正幸, “オーバレイネットワークにおける局所的な情報交換に基づく分散型計測手法,” インターネット技術第163委員会新世代ネットワーク構築のための基盤技術研究分科会ワークショップ (ITRC-NWGN 2012), Sep. 2012. (ポスター講演)
  16. 増尾剛, 中村二朗, 松岡茂登, 長谷川剛, 村田正幸, 松田和浩, “WoTによるHEMS実現性の検討(1),” 電子情報通信学会2012ソサイエティ大会講演論文集 (B-6-11), Sep. 2012. [paper]
  17. 橋本匡史, 長谷川剛, 村田正幸, “SCTPを用いた無線LANにおけるTCPデータ転送の省電力化に関する一検討,” 電子情報通信学会2012ソサイエティ大会講演論文集 (BS-4-3), Sep. 2012. [paper]
  18. 三根量輔, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおける様々な電波干渉モデルに基づくタイムスロット割当手法の性能評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (CQ2012-48), vol.112, no.218, pp.37-42, Sep. 2012. [paper]
  19. 太田能, 長谷川剛, 新熊亮一, 矢守恭子, 小口正人, 村瀬勉, “パレート最適ネットワーク実現のためのユーザ・資源管理アプリケーション,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-81), vol.112, no.230, pp.39-44, Oct. 2012. [paper]
  20. 今中規景, 中村信之, 中平佳裕, 鹿嶋正幸, 阿多信吾, 長谷川剛, “Software Defined Access Networkにおける経路制御手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-104), vol.112, no.230, pp.161-166, Oct. 2012. [paper]
  21. 北山智也, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるボトルネック解消のためのタイムスロット追加手法の提案と評価,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-88), vol.112, no.231, pp.47-52, Oct. 2012. (ポスター講演) [paper]
  22. 高木祥一, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるリンク集合選択指標に基づくタイムスロット割当手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-89), vol.112, no.231, pp.53-58, Oct. 2012. (ポスター講演) [paper]
  23. 増尾剛, 中村二朗, 松岡茂登, 長谷川剛, 村田正幸, 松田和浩, “リアルタイムWeb技術によるHEMSサービスクラウド化の検討,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-117), vol.112, no.350, pp.1-6, 愛媛大学, 愛媛, Dec. 2012. [paper]
  24. 岩井孝法, 長谷川剛, 若宮直紀, 本吉彦, 吉川隆士, “モバイルコアネットワークにおけるトンネル集約方式,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-136), vol.112, no.350, pp.115-120, 愛媛大学, 愛媛, Dec. 2012. [paper]
  25. 矢守恭子, 太田能, 長谷川剛, 新熊亮一, 小口正人, 村瀬勉, “パレート最適ネットワーク実現のためのユーザ・資源管理アプリケーションデモシステムの開発,” 電子情報通信学会技術研究報告 (CQ2012-73), vol.112, no.414, pp.1-4, 機械振興会館, 東京, Jan. 2013. [paper]
  26. 田上拓弥, 谷口義明, 長谷川剛, 中野博隆, “動画像中の歩行者数推定における説明変数の重回帰分析を用いた評価,” 画像電子学会第264回研究会講演予稿集, pp.37-44, 高知工科大学, 高知, Feb. 2013.
  27. 北山智也, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “IEEE 802.16jリレーネットワークにおけるトラヒック負荷に応じたタイムスロット割当の改善手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-167), vol.112, no.464, pp.13-18, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  28. 通阪航, 長谷川剛, 村田正幸, “IEEE 802.11マルチホップネットワークにおける干渉を考慮したデータ伝送時の消費電力量解析,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-168), vol.112, no.464, pp.19-24, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  29. 三根量輔, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “干渉推定方式がIEEE 802.16jリレーネットワークの性能に与える影響,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-224), vol.112, no.464, pp.343-348, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  30. 松田一仁, 長谷川剛, 村田正幸, “トランジットコスト削減のためのISP間協調に基づくCCNキャッシュ共有手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-236), vol.112, no.464, pp.415-420, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  31. 岡崎拓郎, 長谷川剛, 村田正幸, “生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステムの冗長化手法,” 電子情報通信学会技術研究報告 (NS2012-267), vol.112, no.464, pp.595-600, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  32. 小川祐紀雄, 長谷川剛, 村田正幸, “マルチテナント型データセンタにおける性能と耐障害性を考慮した仮想化ネットワーク配置方式,” 電子情報通信学会技術研究報告 (IN2012-186), vol.112, no.465, pp.191-196, 残波岬ロイヤルホテル, 沖縄, Mar. 2013. [paper]
  33. Xun Shao, 長谷川剛, 谷口義明, 中野博隆, “ISP連携に基づくドメイン間オーバレイネットワーク,” 電子情報通信学会技術研究報告 (ICM2012-61), vol.112, no.492, pp.13-18, 屋久島環境文化村センター, 鹿児島, Mar. 2013. [paper]
  34. 長谷川剛, “ユーザによるトラヒック経路制御がISPに与えるインパクト,” 2013年情報通信マネジメントワークショップ, 屋久島環境文化村センター, 鹿児島, Mar. 2013. (招待講演)

3.5. 博士論文・修士論文・特別研究報告

3.5.1. 博士論文

  1. Masafumi Hashimoto, “Transport-layer solutions for achieving fairness and energy efficiency in wireless LANs,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.
  2. Kazuhito Matsuda, “Reducing ISPs' cost by application-level path selection and in-network caching,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.
  3. Xun Shao, “Studies on the interation between overlay routing and inter-domain routing structure,” Ph.D. Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Jan. 2013.

3.5.2. 修士論文

  1. Tomoya Kitayama, “Time slot assignment algorithm in IEEE 802.16j relay networks considering traffic demand and link transmission quality,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.
  2. Wataru Toorisaka, “Power consumption analysis of data transmission over IEEE 802.11 multi-hop networks,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.
  3. Ryosuke Mine, “Effect of radio interference estimation methods for time slot assignment on performance of IEEE 802.11j relay networks,” Master's Thesis, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Feb. 2013.

3.5.3. 特別研究報告

  1. 岡崎拓郎, “生物ネットワークの縮退特性に基づく頑強性を有する情報ネットワークシステム冗長化手法,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  2. 小山甲射, “IEEE 802.16j リレーネットワークにおけるユーザ端末収容のためのタイムスロット割り当て手法の評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  3. 田上拓弥, “動画像中の歩行者数推定における説明変数の重回帰分析を用いた評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.
  4. 橋本和幸, “動画像中の特徴点数に基づく歩行者数計測手法にオクルージョンが与える影響の評価,” 大阪大学基礎工学部情報科学科特別研究報告, Feb. 2013.